こんにちは、元塾講師のTanaです。
今回は「高校受験にむけた通信教育ってどんなメリットがある?」という疑問に答えます。
初めに言っておきますが、通信教育といってもスタイルがあります。
通信教育のおもなスタイル
紙教材‥毎月送られてくる冊子によって学ぶスタイル。
デジタル教材‥インターネット端末で「映像授業」「AIシステム」など便利機能で学べるスタイル。
オンライン指導‥講師と直接話しながら疑問解消していくスタイル。
したがって通信教育のメリットを考えるときは、この「スタイル」ごとに掘り下げることが大切。
そこで元塾講師の経験も活かしながら、通信教育のスタイルごとにどんなメリットがあるのかについて詳しく解説していこうと思います。
この知識を知っておくことで、高校受験に向けてより適した通信教育選びへつながると思います。
高校受験むけ通信教育の「各スタイル」におけるメリット
私はこれまで、いずれの通信教育スタイルにおいても実際に体験してきました。
被体験者としての感想はもとより通信教育業界の裏情報なども交えつつ、各スタイルのメリットについて詳しく解説します。
紙教材のメリット
紙教材スタイルのおもなメリット
- もっともナチュラルな形で受験勉強ができる。
- 自分の力で読んで考えるため理解力を養いやすい。
- 教科書準拠により学校と同じペースで学べる。
紙教材はもっともスタンダードといえるスタイルで、極めて自然なかたちで受験勉強できるのが大きなメリットともいえます。とくに文章を読んで理解する能力を養うことにおいては優秀なスタイルで、あまり便利過ぎない部分は一見デメリットのように見えますが、じつは能力向上と考えた場合1つのメリットであると私は感じます。
また通信教育のなかでも紙教材というのは、もっとも高い整合性の教科書準拠で学べるスタイル。紙教材業界はとくにこの教科書準拠に力を入れているのが現実で、各教材会社ともに教科書準拠において「かなり学校にピッタリ」といえるズレのない教材を出版しています。
したがって紙教材スタイルは教科書準拠で受験勉強させたい場合には大きなメリットで、学校と同じペースで家庭学習が進められるためより理解しやすい通信教育のスタイルかもしれません。
さらに紙教材スタイルのメリットとして挙げられるのが「別冊教材による学習カバー体制」というもの。実際に紙教材に取り組むとわかりますが確実性の高い教科書準拠なだけあって、別冊教材による定期テスト対策などは極めてテスト範囲と重複するといった内容で構成されています。
すべての紙教材がこのようなメリットを持つわけではありませんが、全体的にみると総じてこのようなメリットが際立つ通信教育スタイル。昔からある古いスタイルなので不便に感じる部分もありますが、しかしどうして想像以上に不便な部分がかえってメリットになるといえます。
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デジタル教材のメリット
デジタル教材スタイルのおもなメリット
- 映像授業など「動き・音声」により多くの情報によって学べる。
- AIシステムにおける学習サポートで根本的な問題解消が期待可能。
- インターネット特性を活かした膨大な情報量で学べる。
- つねに最新情報へ更新されるため買い足しの必要がない。
いわゆる紙教材の進化系ともいえるのが、このデジタル教材というスタイルです。
インターネット特性を活かした膨大な情報量によって学べる通信教育スタイルで、もっとも大きなメリットといえるのが「動き・音声」といった視覚や聴覚でも情報を得られる映像授業など。したがって紙教材のように自分で文字を読んで理解するのが難しい場合は、極めて効果的な家庭学習を実践できるスタイルといえます。
またデジタル教材のメリットには、クラウド型の場合のみにいえますが「常に最新情報に更新される」という特性も備わっています。紙教材の場合は毎年新しい教材が出版されれば購入する必要がありますが、デジタル教材はこうした手間と費用はかからず、契約中においては最新の教材内容で受講できます。
とくに高校受験対策として通信教育を考えるとき、つねに最新の情報によって家庭学習できるため極めて有意義。高校受験における新たな施策などを考慮したうえで内容更新されるため、より受験対策として適した通信教育スタイルといえるかもしれません。
さらにデジタル教材のメリットには「AIシステムによる学習サポート」も備わっているため、かゆい部分にまで手が届くような家庭学習を実現できること。たとえば問題を解いて間違えば「つまずき原因となる単元表示」など根本的な問題解消にむけた機能が働くなど、学習現場に沿った悩みをAIシステムによってしっかり解消につながるサポートを受けることも可能です。
デジタル教材(タブレット教材)というのは無学年方式・機能・AIシステムなど要チェックポイントが盛りだくさん。私が徹底的に体験して探ったうえで優秀なデジタル教材をこちらでピックアップしています。
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オンライン指導のメリット
オンライン指導スタイルのおもなメリット
- マンツーマン指導のため疑問解消に極めて取り組みやすい。
- 難関校対策など偏差値レベルの上限がない。
- 私立高校受験における独自問題のコツや傾向などを把握しやすい。
高校受験むけの通信教育でも、とくにオンライン指導のメリットは「臨機応変」という部分です。
オンラインによるマンツーマン指導のため臨機応変に質問でき、疑問解消に極めてつなげやすいのが大きな特徴。したがって高校受験にむけた徹底的な疑問解消を行いたい場合であれば、かなりマッチング性の高い通信教育スタイルになります。
ただし主体的に疑問解消するといった性格であれば極めておすすめですが、逆に消極的な性格でなかなか質問できないといった場合には受動的に受験対策のできる紙教材やデジタル教材などの通信教育スタイルのほうが相性の良い選択となります。
またオンライン指導には「偏差値の上限がない」といったメリットも大きく、とくに難関校受験などをめざす対策としては最適な通信教育スタイルといえます。
訪問型の家庭教師をそのままオンライン化したスタイルといっても言い過ぎではなく、担当講師が徹底的に疑問解消をサポートしてくれるためピンポイント学習としての成果にもつなげやすいのがメリット。もっとも自由度が高くフレキシブルに対応してくれる通信教育スタイルです。
オンライン指導というのは通信教育において「オンライン家庭教師」という名称になります。私が電話確認を行い詳細チェックし超優秀なランキングとして紹介しています。
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各通信教育スタイルのメリット比較表
ここまでに紹介した各通信教育のメリットについて、主な項目を比較一覧にしました。
各スタイルをクリックで、先ほどの解説項目へ飛びます。
スタイル | 特性 | 対応偏差値 | 楽しさ演出 | 情報量 |
紙教材 | 受動型 | 上限60あたり | 中~高 | 中 |
デジタル教材 | 受動型 | 上限60あたり | 中~高 | 高 |
オンライン指導 | 能動型 | 上限なし | 低 | 高 |
高校受験むけ通信教育のメリットを最大に活かす使い方
高校受験対策として通信教育を考える場合、もっとも有意義な使い方について紹介します。
それぞれの通信教育スタイルに応じて最適解は異なるため、ここまでに解説した3つの通信教育スタイルごとに詳しく説明します。
紙教材のメリットを最大に活かす使い方
紙教材の有意義な使い方
- 高校受験対策に「教科書準拠」で基礎学習を行う
- 別冊教材をしっかりと使いこなす
- 過去教材を保管しておき過去問集として利用する
紙教材というのは不便な部分も多いですが、学校と同じペースで学べる「教科書準拠」という点では最強。
教科書準拠によって現時点の学びにおき確実性の高い家庭学習ができるため、徹底的な基礎学習を行うといった使い方がもっとも適した利用方法になるかと思います。
また紙教材の大きなメリットとして「別冊教材の高いサポート性」も際立つため、しっかりと有効活用することもおすすめ。とくに教科書準拠の強みを活かした定期テスト対策などは極めて効果的な家庭学習ができるので、本教材とともに有効利用することでより高い学習効果が期待できます。
紙教材のもっとも不便と思えるのが過去復習のやりにくさですが、これは教材をしっかりと保管しておけば後に復習資料として利用できるため効果的な家庭学習が可能。このように紙教材は保管次第で過去問集としても活用できるので、考え方によっては無学年方式のような使い方も可能です。
デジタル教材のメリットを最大に活かす使い方
デジタル教材の有意義な使い方
- 映像授業を使って徹底的に基礎理解を進める。
- 情報量を活かした多くの演習問題で定着をはかる。
- AIシステムによるサポートを参考にする。
デジタル教材において、もっともメリットといえるのが「映像授業」による基礎理解。
自分で文章を読んで理解する必要がなく、いってみれば「学校よりも詳しくわかりやすい解説」をはじめ、無駄のない編集構成により効率的な基礎理解へつなげることが期待できます。
したがってデジタル教材はこの映像授業をしっかりと有効活用することで、より学習効果アップを図ることが可能といえる通信教育スタイル。基礎理解に必要な要素や工夫が満載なので、まずは映像授業を徹底的に活用するというのがデジタル教材の有効な使い方になります。
とくに「無学年方式」が採用されているデジタル教材においては、学年を超越して小学生範囲また中学生範囲すべての単元を映像授業で確認できるため、徹底した過去復習をはじめ総まとめといった利用方法も極めて有意義。きっとこれ以上便利で効果的な過去復習できる通信教育というのは、このデジタル教材に勝るスタイルはないのではと私は強く感じます。
またデジタル教材のメリットには「AIシステムによる高いサポート性」も挙げられ、毎日の学習内容がデータ化され苦手対策などのサポートを行ってくれるため効果的な家庭学習として極めて有効。このAIシステムによるサポートをしっかり使いこなすことでより高い学習効果を期待できるので、サポート機能の内容を把握して徹底的に駆使することもより効果的な使い方になります。
オンライン指導のメリットを最大に活かす使い方
オンライン指導の有意義な使い方
- 積極的に質問をして少しでも多く疑問解消へつなげる。
- 難関私立高校の出題傾向や解き方のコツについて情報を得る。
- 解き方よりも考え方中心の指導を受ける。
オンライン指導において、もっともメリットといえるのが「自由な質問&疑問解消」です。
いわゆる訪問型の家庭教師がそのままオンライン指導に変化した通信教育スタイルなので、いかに質問をして多くの疑問解消につなげるかというのがポイント。少しでも多くの疑問解消を行うことが、オンライン指導のもっとも効果的な使い方になるといえます。
また難関私立高校の受験を考えるときに、いちばん大変となる部分が「独自の応用問題」になります。それぞれの私立高校によって出題傾向が異なり対応力が求められますが、この出題傾向や解き方のコツなどにおいてもオンライン指導の講師陣には経験者も多いため、有効に活用して情報を得るというのも効果的な使い方です。
また優秀なオンライン指導になるほど解き方よりも「考え方」を中心とした指導方法がとられる傾向にあり、解き方では一定範囲しか通用しませんが、考え方を教わることによって応用的な思考力を養うこともできるため使い方(選び方)としては極めて有効です。
オンライン指導スタイルを運営する会社の目的は、おもに「ピンポイントに疑問解消する」というもの。したがって積極的に質問をすることが、もっとも効果的な使い方になるといえます。
まとめ
今回は「高校受験にむけた通信教育ってどんなメリットがある?」という疑問において、それぞれの通信教育スタイルにおけるメリットという形で答えてきました。
まずもって通信教育には「スタイル」という概念があり、その特性を知ることが重要になります。
その特性を知ったうえで子供の家庭学習と相性を考え、さらにメリットを掛け合わせることによって最適な通信教育スタイルが見えてくると思います。
したがって高校受験むけ通信教育を選ぶときは、次の手順がおすすめです。
- 通信教育スタイルの特性・メリットと学習目的を一致させる。
- さらに細かく有効性の高い通信教育教材を選ぶ。
このような順序で通信教育を考えることで、より的確でマッチング性の高い選び方ができます。
さらに解説してきた通信教育スタイルのメリットを活かす使い方も考慮することによって、実際にスタートしてからの有意義な利用方法にもつながるので、できれば後のことまで考えたうえ選ぶのがお勧めです。
高校受験に向けた通信教育のメリットは、このように「スタイル」によって異なります。
通信教育のスタイルとその特性およびメリットをすべて考慮して、失敗のない教材を選んでみてください。